WHOが注目しているCOVID-19変異株

2021年2月25日、WHOは「注目すべき変異株(Variants of Interest; VOI)」「懸念される変異株(Variants of Concern; VOC)」の暫定定義を以下の通り公表した[1]。

注目すべき変異株(Variants of Interest; VOI)

SARS-CoV-2分離株が以下の場合、注目すべき変異株(VOI)と定義
標準株(reference isolate)と比較して表現型が変化しているか、表現型への影響に関連することが明らか又は疑われるアミノ酸の変化につながる突然変異を有するゲノムを有する場合 かつ 市中における散発例/複数のCOVID-19症例/クラスターを引き起こすことが確認されているか、複数の国で検出されている場合 または それ以外にWHO SARS-CoV-2ウイルス進化作業部会(Virus Evolution Working Group)へのコンサルテーションのもと、WHOによりVOIとしてアセスメントされる場合 懸念される変異株(Variants of Concern; VOC)
VOIが比較アセスメントにより以下と関連していることが実証された場合、懸念される変異株(VOC)と定義
以下のうちいずれかがみられる場合
感染・伝播性の増加又はCOVID-19の疫学に有害な変化毒力(virulence)の増大又は臨床像の変化 公衆衛生・社会的措置又は流通する診断法、ワクチン、治療薬の有効性の低下 又は
WHO SARS-CoV-2ウイルス進化作業部会(Virus Evolution Working Group)へのコンサルテーションのもと、WHOによりVOCとしてアセスメントされた場合 今後この定義に基づき、WHOによる変異株の命名が行われるが、本文書では従前の呼称を継続する。

2021年5月11日時点で「VOC」と総称する際には、WHOが現在VOCとして取り扱うVOC-202012/01, 501Y.V2, 501Y.V3を指すものとする。