テプミトコ錠250mg 友人のお母様が使用しているという話を聞いたので、まとめてみました。 テプミトコ(TEPMETKO)は有効成分「テポチニブ塩酸塩水和物」というチロシンキナーゼ阻害剤を含有する抗がん剤で、2020年6月から発売開始されました(2020年3月25日承認)。日本では先駆け審査指定制度が始まっており、2018年3月に対象品目に指定されていました。 チロシンキナーゼ阻害剤の一種であるテポチニブの特徴は、MET遺伝子エクソン14スキッピング変異をもつ患者さん(切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん)に効果があるという点です。 MET(mesenchimal-epithelial transition factor:間葉上皮転換因子)チロシンキナーゼによるリン酸化を阻害することで、以降のシグナル伝達を阻害することにより腫瘍増殖抑制抑制作用を発揮します。 有効性評価は日本で承認された時点で国が評価した臨床試験RECISTから得られたデータがあります。99名(日本人15名)で42.4%[95%CI 32.5-52.8]に効果が見られました。無増悪生存期間の中央値は9.5ヶ月、全生存期間の中央値は19.1ヶ月でした。 全ての臨床試験を対象に安全性を評価しています。その結果、130名のうち110名(84.6%)の方が何らかの副作用を経験されました。主な副作用は、末梢性浮腫70名(53.8%)、悪心31名(23.8%)、下痢27名(20.8%)でした。