ワクチン供給の考察

ワクチンの供給量がいろいろ話題になっています。

ファイザー社ワクチンを3週間隔で接種する場合、仮に7月1日に100万人の方に接種をすると、7月21日に100万人の予約をすることになります。7月1日に100万人接種することは、7月22日以降を前もって考えて接種することになります。 1日100万人接種する場合、7月1日から20日の20日間のうちに2000万回接種、さらに、この方々の2回目接種を入れて考えると、7月21日から20日後の8月10日までに2000万回分、合計して4000万回接種分必要になります。7月1日の時点で4000万回分という意味は、8月10日までに2000万人分、という意味になります。7月20日までに1回目接種をする人の1,2回分の接種が確保されている、という状態です。
もし7月1日に4000万回接種分あっても、8月10日の2回目の終了までのワクチンは各地域に存在するものの、それは予約されたワクチンであり、余剰分ではありません。 7月20日終了時に2000万回分ワクチンが地域に残されていますが当然でありますが余剰分ではありません。ですから7月21日からの新たな予約分はないことになります。
今回のワクチンは、2回接種を必要とするワクチンであることを頭に入れていかなければなりません。

大規模接種のところまでは何とか問題点がありつつも、解決しながら接種体制を維持してきました。関係者間で十分な計画が立てられていないまま唐突に職域接種を始めたことで、混乱が生じでしまったように思いますまた、モデルナの契約はあっても、日本そして現場にワクチンが潤沢に提供できていないのに、接種を開始しました。さらに接種券がなくても接種できるとしたり、自治体に接種券を全年齢発行するように国が要請したことです(2021年5月25日)。その結果、コミナティの接種をしている集団あるいは個別接種施設へと、全年代への接種範囲が急速に拡大したことで需給バランスを崩してしまい、ワクチン不足感が表在化しました。また、国が配送して、県へ、市町村へ、さらに医療機関(接種機関)に、実際にワクチンが届くのに24週間のずれがあります。

ただ今は不足感があるものの、国がワクチン確保と配送に一層の努力をしていただくことや新しいワクチンの登場により、いずれは落ち着いてくると期待します。いまは焦らずに段階的に接種していく時期なのではないでしょうか。