チロシンキナーゼ阻害剤

くすりのこと

ヒトゲノムでは90種類のチロシンキナーゼの遺伝子が同定されています。受容体型チロシンキナーゼは変性疾患、心血管疾患などさまざまな細胞の異常に関与しています。 チロシンキナーゼはチロシンを特異的にリン酸化(ATPなどの高エネルギー供与体分子特定の分子へリン酸基を転移)する酵素です。 抗がん剤は1990年代以降の企業の開発努力がめざましく、チロシンキナーゼ阻害剤もそのひとつの類型です。日本でのチロシンキナーゼ阻害剤第一号は2002年に承認されたイレッサ(有効成分ゲフィチニブ)です。チロシンキナーゼ阻害剤の我が国の使用経験は20年近くあり、対象患者の絞り込みや使用の注意点など、知見が蓄積されています。非小細胞肺癌では、EGFR遺伝子、ALK融合遺伝子など遺伝子の変異が関与していることが報告されており、チロシンキナーゼ阻害薬が研究されてきました。ゲフィチニブ イレッサ 2002 イマチニブ グリベック エルロチニブ タルセバ ソラフェニブ ネクサバール スニチニブ スーテント ダサチニブ スプリセル ニロチニブ タシグナ ラパチニブ タイケルプ