朝日新聞 (2020年7月5日)の元近畿財務局職員 赤木俊夫さんについてのコラム記事「森友の闇 真実への意志」(福島申二)。
赤木さんのことを、良心の呵責に耐えかねて自殺した、というのは、良心・良識のあるわたしたちにとっては他人事ではすまされないことです。ところが、既に行われた財務省内部調査とはべつに、第三者委員会による客観的な調査を望んだ352,659名の署名は、時の行政トップ(すなわち首相)の元に届けられたものの、財務大臣が相手にしなかった、という状態です。
NHK 2020年6月16日日 https://www.nhk.or.jp/politics/articles/statement/39776.html
朝日新聞記事の「夜と霧」フランクル著を引用した部分
”すなわち最も良き人々は帰ってこなかった”
”倫理に優れ、人間性を失わず、他者のことを思える人達から倒れていった、と読み解ける。反対に、「良心なく、、、不正な手段を平気で用い、同僚を得ることさえひるまかった人々がいたのである」と、人間の弱さと醜さもまた記録されている”
朝日新聞の記事は赤木さんのような良心とともに倒れていく人々について書かれているけれども、本書の本質はそこではなくて、倒れなかった人々もいて、そのように生きるためのヒントをくれているのかなと思います。その一方で、第二次世界大戦のヒトラー政権のように、”良心のない”人々が多数派となる時代の恐ろしさを改めて感じました。